Windows 10 パッケージ(リテール)版ライセンスを譲渡する方法

Windows10にはリテール版、DSP版、OEM版、ボリュームライセンス(VL)の4種類のライセンスがあります。

リテール版、DSP版は主に自作PCユーザーが購入していく商品です。リテール版は量販店などでパッケージ販売している制限の最も少ないWindows単体商品でDSP版はCPUやメモリ、マザーボード、HDDなどPCパーツとWindowsがセット販売になった商品です。
DSP版はPC専門店などでよく販売されています。一緒に購入したパーツをパソコンに組み込むことが使用条件のため一緒に購入したパーツが故障したり、パーツを使わなくなった場合、 DSP版Windows10のライセンスも使用できなくなります。
DSP版は価格が安いことがメリットでしたが、Windows10以降はリテール版との価格差がほとんどなくなり、現在ではリテール版がよく売れています。

OEM版はNECや富士通、DELLなどメーカー製PCに最初からインストールされてるWindowsのことで、そのPCでのみ使用が許可されているライセンスです。

他にも企業や団体向けにボリュームライセンス(VL)と呼ばれる複数台にインストールできるグループライセンスも存在します。簡単にいうと、まとめ売りですね。個人ユーザーでも購入は可能ですが使っている人はあまりいません。

これらのライセンスの中でリテール版は、認証していたPCからプロダクトキーをアンインストールすれば、他のPCにインストールしたり、他人に移管や譲渡することが可能です。

DSP版もパーツとセットで譲渡することができますが、この記事ではWindows10 リテール版を譲渡する際に必要な作業について解説します。

紹介する手順はMicrosoftのサポートの方に確認し「100%完璧に間違いありません。」と言われた方法ですが、陽気な外国の方だったこともあり、個人的には90%くらいしか信用していません。なにかあっても責任は持てませんので自己責任でお願いします。

大まかな作業の流れ

Windowsを譲渡するには、譲渡するプロダクトキーで認証していたPCからプロダクトキーをアンインストールし認証を解除しておくことが必須です。
Windows10ではMicrosoftアカウントとプロダクトキーが紐づく仕組みもあるので、Microsoftアカウントでログインしていた人は、紐づけを解除しておくことも必要です。
紐づけを解除しておかないと、認証されていないPCにMicrosoftアカウントでログインした際に紐づいているプロダクトキーで認証を通そうとする恐れがあります。
譲渡先に渡すものは、Windows 10リテール版のパッケージと同梱物の一式です。その中でも最低限必要なものはプロダクトキーが記載されているライセンスカードです。
パッケージを全て捨てたり、紛失したという場合は、認証しているPCからプロダクトキーを確認し、プロダクトキーのみ渡す方法もあります。プロダクトキーの確認方法は別記事で解説しています。
ライセンスカードもない、既にPCからプロダクトキーをアンインストール済みで、プロダクトキーもわからない場合は残念ながら、譲渡はできないのであきらめるしかありません。

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手順

認証状態を確認する

作業は全て管理者アカウントでログインして行ってください。まず認証状態を確認します。認証を解除するPCのWindowsの「設定」から「更新とセキュリティ」「ライセンス認証」の画面を開いてください。

ライセンス認証画面

赤矢印の先のライセンス認証の状態を確認してください。リテール版ライセンスで認証すると下記の3パターンのいずれかの表示になっているはずです。

ライセンス認証の状態説明
Windowsはライセンス認証済みです。
  • ライセンス認証済みです。
  • Microsoft アカウントはリンクされていません。
Windows はデジタル ライセンスによってライセンス認証されています。
  • ライセンス認証済みです。
  • Microsoft アカウントはデジタル ライセンスにリンクされていません。
Windows は、Microsoft アカウントにリンクされたデジタル ライセンスによってライセンス認証されています。
  • ライセンス認証済みです。
  • Microsoft アカウントは既にデジタル ライセンスにリンクされています。

ここで確認するのは、Microsoftアカウントに紐づいているかどうかです。ちなみにWindows10にMicrosoftアカウントでログインすると自動的に紐づけられてしまいます。 ①と ②の表示ならMicrosoftアカウントに紐づいていないことを表わしています。
③ ならMicrosoftアカウントと紐づいているので、PCからプロダクトキーをアンインストールする前にMicrosoftアカウントの紐づけの解除を行う必要があります。

上記の認証状態を確認する画面では現在認証されているプロダクトキーまではわかりません。認証した Windowsライセンスが確実に1つだけのケースでは必要ありませんが、過去に複数のWindowsライセンスで認証していたPCの場合、現在認証しているプロダクトキーが譲渡するものと合っているか念のため確認しておくことをおすすめします。
ライセンス情報の確認にはコマンドプロンプトを使用します。スタートメニューから「Windowsシステムツール」にある「コマンドプロンプト」を選択し、さらに右クリック、「その他」「管理者として実行」を選択して起動させます。

winows10 スタートメニュー

コマンドプロンプトが起動したら現在のライセンス情報を表示させる 以下のコマンドをコピーしてコマンドプロンプトに貼りつけてください。「Enter」キーを押すと実行されます。

slmgr /dli
現在のライセンス情報が表示される

リテール版、DSP版などのWindowsのバージョン、PRO、HOMEのライセンスの種類、プロダクトキーの最後の5桁がポップアップで表示されます。

マイクロソフトアカウントの紐づけを解除

Microsoftアカウントとの紐づけを解除します。

最初の手順で確認したライセンス認証の状態が③の「Windows は、Microsoft アカウントにリンクされたデジタル ライセンスによってライセンス認証されています。」となっていた場合はMicrosoftアカウントとの紐づけの解除を行います。 ①と ② の表示ならこの手順は省いて大丈夫ですが、念のため確認しておくほうがよいでしょう。

まず設定画面を開き「アカウント」を選択します。

Microsoftアカウントでログインしている 状態

Microsoftアカウントでログインしている場合、ユーザーの情報が上記画像いずれかのパターンになっているはずです。①の箇所はMicrosoftアカウントのメールアドレスが表示され、ローカルアカウントでログインしている場合は「ローカルアカウント」と表示されます。
イメージ的にはiPhoneにApple IDでログインしているような状態です。
サインアウトしてローカルアカウントに切り替えると、プロダクトキーとMicrosoftアカウントの紐づけも解除されます。

ローカルアカウントに切り替える には赤矢印の先の「ローカルアカウントでのサインインに切り替える」か「すべてのMicrosoftアプリのログインを自動的に停止」のいずれかをクリックします。

ローカルアカウントに切り替わった状態

ローカルアカウントに切り替えた後、 認証状態を確認します。スタートメニューの「設定」から「更新とセキュリティ」「ライセンス認証」の画面を開いてください。

変更前
ローカルアカウントに切替えた状態

認証状態が変わったことを確認できたらMicrosoftアカウントとプロダクトキーの紐づけの解除は完了です。
MicrosoftのメールアドレスやMicrosoftストアを利用していた場合、ログインしたままになっている可能性があので、もし使用しないなら合わせて削除しておきます。

先ほどの「アカウント」画面のサイドメニューから「メールとアカウント」を選び「削除」ボタンをクリックします。

メールとアカウント
Microsoftストア

Microsoftストアアプリを開き、サインアウトのリンクをクリックします。

最後に念には念を入れてMicrosoftアカウントにログインし、デバイスリストにwindowsをインストールしていたPCがないか確認します。該当するPCがデバイス一覧になければ大丈夫です。

Microsoftアカウントにログイン

デバイスページを開き、該当のPCがなければOK
「設定」「更新とセキュリティ」「ライセンス認証」画面でMicrosoftアカウントと紐づいている状態で、 Microsoftアカウントのデバイスリストから該当PCを削除し、認証状態が変更されるか試してみましたがライセンス状態は変化しませんでした。「デバイスリストから削除」=「紐づけを解除」と解説しているサイトもありますがローカルアカウントへサインアウトするほうが確実です。サインアウトするとデバイスリストからも自動的に削除されることは確認済みです。

プロダクトキーをアンインストール

譲渡するプロダクトキーをPCからアンインストールします。

プロダクトキーのアンインストールもコマンドプロンプトを使用します。スタートメニューから「Windowsシステムツール」にある「コマンドプロンプト」を選択し、さらに右クリック、「その他」「管理者として実行」を選択して起動させます。

コマンドプロンプトを起動

プロダクトキーをPCからアンインストールするコマンドを実行します。以下のコマンドをコピーしてコマンドプロンプトに貼りつけ、「Enter」キーを押すと実行されます。

slmgr /upk
プロダクトキーをアンインストール

ポップアップで「プロダクトキーを正常にアンインストールしました」と表示されたらアンインストール完了です。
「設定」から「更新とセキュリティ」「ライセンス認証」の画面を開き「 Windows はライセンス認証されていません 」となっていることを確認しておきます。

認証が解除されたことを確認

認証を解除したPCを引き続き使う場合は、コマンドプロンプトから新しいプロダクトキーを登録し、認証を通せばそのまま使用することが可能です。

その手順も説明しておきます。まず、新しいプロダクトキーをインストールする以下のコマンドを実行します。XXXXの箇所はプロダクトキーを置き換えて入れてください。

slmgr /ipk xxxxx-xxxxx-xxxxx-xxxxx-xxxxx

「プロダクトキーxxxxx-xxxxx-xxxxx-xxxxx-xxxxxを正常にインストールしました」とポップアップが出ればインストール完了です。この状態では登録されただけで認証はまだ通っていません。新しく登録したプロダクトキーを認証する以下のコマンドを実行してください。

slmgr /ato

「製品は正常にライセンス認証されました」とポップアップメッセージが出れば認証は完了です。エラーがでた場合は電話認証となります。

PC上で行う作業は以上で完了です。

パッケージ一式を渡す

プロダクトキーが記載されたライセンスカードなどパッケージ一式を渡します。

パッケージ一式を渡して譲渡完了です。最低限プロダクトキーのみでも譲渡は可能ですが正規のライセンスの証明にもなるのでパッケージ一式を譲渡するほうがよいでしょう。
相手に認証が電話認証になる可能性があることも伝えておきます。Microsoftは基準を公開していませんが異なるデバイスへの認証回数が増えると電話認証になる場合があります。目安として10回くらいですが、累計で10回なのか2年や3年でカウントがリセットされるのかは不明です。

Windows10 PRO 同梱物

まとめ

Windows10 リテール版を譲渡する時に必要な手続きは意外と簡単です。
しかし、しっかり認証の解除とMicrosoftアカウントとの紐づけを解除しておかないと譲渡先で認証できないなどのトラブルにつながる恐れもあるので、お気を付けください。

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