BOSE QUIETCONTROL 30 長期間使用レビュー

2016年10月に発売されたQUIETCONTROL30(QC30)を発売直後に購入してから3年弱。
途中で壊れて修理交換というショックな出来事もありましたが、その評価は2016年以降2019年8月までに購入したノイズキャンセリング機能付きイヤホンの中で個人的にベストです。

BOSE初のBluetooth対応ノイズキャンセリング機能付きワイヤレスイヤホンとして登場。12段階に調整可能なノイズキャンセリングレベル、10時間駆動のバッテリー、接続安定性、使いやすいアプリなど2019年現在の最新の上位モデルと比較しても遜色ありません。

QC30の登場からこれまでの期間にはライバルのソニーから2017年にソニー初の完全独立型ワイヤレスのノイズキャンセリングイヤホンWF-1000Xが登場、さらに2019年7月には後継のWF-1000XM3まで登場しています。
ここに来てBOSEもQC30の後継モデルの開発がリリースされました。完全独立型に進化し、 2020年中に「Bose Noise Cancelling Earbuds 700」という名前で登場予定です。 ノイズキャンセリング性能も同社のノイズキャンセリングヘッドホンQC35と同レベルということで期待大です。

次期モデルの登場が待たれるBOSEのQC30の長期間使用レビューです。

基本スペック

BOSE QuietControl 30 wireless headphones
接続:ワイヤレス
装着タイプ:ネックバンド
バッテリー持続時間: 最長10時間
重量:28.4g

価格:32,000円(税別)

ノイズキャンセリング機能でトップクラスの性能を誇るのがBOSE。BOSEの現行モデルのイヤホンでは唯一のノイキャン付き。ノイキャンレベルを12段階にコントロール。人間工学に基づく、首にフィットする軽量ネックバンド。
どの音量でもバランスのとれた均一なサウンド。スマホアプリから接続や設定のカスタマイズが可能。


出典:bose.com

ずばりQC30は故障しやすいのか

いきなりこれか!というテーマからスタートしますが、QC30のamazonのレビューや各サイトの評価は発売開始から1年間くらいのあいだ非常に高く★5を満点として★4.5以上の平均評価がついているところがほとんどでした。
しかし時間の経過とともに不具合や故障の報告が多く見受けられ、そのため評価が低くなっていきました。 QC30最大の弱点は故障というのがレビューを見て感じる印象ではないでしょうか。

前触れもなく充電できなくなったQC30

購入してから約10カ月ほどした頃、QC30に異変が起きました。充電100%の状態から30分ほど使用したところで突然の充電切れ。いつもなら100%充電すれば朝から晩まで使用できていたはずです。
そして充電のためUSBをつなぐとインジケーターが充電中を示すオレンジ色に点滅するはずが赤く常時点灯。調べるとエラーです。その前日までは普通に使用できていたのですが…
いろいろマニュアルやサポートサイトを見て 試してみたものの結局解決しませんでした。

交換修理

BOSEサポートへ連絡し、ファームウェアのアップデートや再ペアリングなど言われたことを試した結果、故障の可能性が高いということで交換してもらうことになりました。
保証期間残り1カ月というタイミングです。
仮にもう少し遅く故障したら有償修理となり、なんと 24,000円(税抜)かかるところでした。この金額は定価の75%です。BOSEの場合イヤホン修理(代替品と交換)は定価の半額というイメージがありましたが、ワイヤレスモデルになって以降、高くなっているようです。

購入から1年経過後に故障して、BOSEからこの修理費用を提示されたら悪いレビューを書きたくなる気持ちもわかります。

トラブルを避け長持ちさせるには

BOSEサポートのかたと話したところ、QC30の使用上の注意として充電に急速充電器を使わず、PCのUSBポートから充電をしてほしいと言われました。
そこで思い当たることがありました。実はQC30のマニュアルには100%充電に約2時間かかると説明があるのに、なぜか30~40分で100%充電できていたのです。
わたしはスマホの充電に使っているANKERの充電器から電源をとっていました。
ちなみにANKERの充電器のアンペア数は2.4A。PCのUSBポートのアンペア数は0.5~1A程度。アンペアは電流の強さを表す単位で大きいほど強い電流が流れ、早く充電を行うことができます。つまりマニュアルの100%充電に2時間かかるというのは1A以下を想定した時間だったのです。

サポートのかたの話によると、故障は電源エラーの比率が非常に高いとのことでした。アンペア数が大きいと過電流となりバッテリーへの負担が大きくなります。実はQC30には付属品にACアダプタが付いていないのです。そこで何らかのACアダプタから電源を取る必要があるのですが、マニュアルを見てもアダプタについての記載はありません。

つまり1A以下の低電流のアダプタから充電すれば、発生率の高い電源関連のトラブルを回避することができると予想できます。ちなみに1A以下のACアダプタと言えばiPhoneの付属品の四角いアダプタは1Aです。

壊れやすさについての結論

最近のワイヤレスモデルのイヤホンやスピーカーは本体にバッテリーとしてリチウムイオン電池を内蔵しています。
BOSEのSOUNDSPORT FREE、AppleのAirPods、ソニーの WF-1000X などワイヤレスイヤホン定番の故障がバッテリーに関する問題です。
上記のモデルは充電ケースがついているのでイヤホン本体への過電流という状態は避けられるので、その点はQC30よりも優位です。
個人的にAirPodsも1年半ほどで片方が故障したことを考えるとQC30も充電器に気を付ければ、他のモデルと変わらないというのが個人的な見解です。
QC30のバッテリー問題で交換してから、充電元に気を付けながらほぼ毎日使用して1年半以上が経過しましたがトラブルはありません。
とはいえ、ワイヤレスモデルのイヤホンは総じて有線モデルと比べ圧倒的に故障しやすいのは確かです。そもそもリチウムイオン電池は高寿命とはいえ1000回くらい充電を繰り返せば天寿を全うされます。有線モデルは経年劣化によるケーブルの断線以外滅多に壊れなかったですから。

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ノイズキャンセリング性能

QC30を購入した一番の理由は前モデルのQuietComfort 20(QC20)を愛用していたためです。試験勉強時に大変お世話になりました。その後継モデルで、しかもワイヤレスというのが決め手でした。

ノイキャンの出来はQC20とQC30を比べるとQC30のノイキャンレベルを最大にすれば、ほぼ同等だと思います。ノイキャンレベルをコントロールできるのがQC30の売りのひとつですが、最大以外に切り替えることはないかもしれません。
ノイキャン性能は正直もう少し向上していることを期待していましたが、それだけQC20の完成度が高かったとも言えます。

わたしの用途は仕事中や学習中、読書などに集中するために騒音消しと耳栓代わりのような目的で利用しています。
ノイキャンといっても街の雑踏のような音は見事に消してくれますが、ドンっと壁を叩くような音や人の声を完全に消すことはできません。軽減することは可能です。逆にQC30をつけて静かな環境でドンっという音がすると、静寂の中でその音だけ聞こえるため聴覚過敏な方だと返って気になるかもしれません。
それが気になる人は中程度のボリュームで音楽を流すと人の会話や物音がほとんど気にならない程度に打ち消してくれます。

他のノイキャン付きモデルとの比較

QC30のノイズキャンセリング性能を他のモデルと比較すると、イヤホンタイプの中では間違いなく最高クラスです。対抗できるとすれば、前モデルのQC20、そして2019年のソニーの最新モデルWF-1000XM3の2つです。ソニーの前作 WF-1000Xのノイキャン性能は明らかに低かったのですが、ソニーのイヤホンのノイキャン性能もBOSEに追いついたといっていいと思います。

QC30以上のノイキャン性能を求めるとヘッドホンタイプの、BOSE QC35とソニー WH-1000XM3の2つくらいです。
ただ室内など比較的静かな環境での使用ではQC30とノイキャン性能は体感的にほとんど変わりません。

使いやすさ

QC30の操作は簡単で直観的。従来の有線タイプのイヤホンの操作とあまり変わりません。本体コントローラーのボタンを押してほぼ全ての操作を行うことができます。
音量の調節は接続先のデバイスからしかできないなど本体での操作に制限のあるモデルもよくありますが、 QC30ではそういったことはありません。

操作方法は完全独立型のワイヤレスイヤホンに多いイヤホン本体をタップするタイプではなく、カチッとボタンを押すタイプです。タップするタイプはセンサーに誤って触れて誤動作することがよくあります。
慣れと好みもあるので一概に良し悪しは言えませんが、QC30のようにボタンを押してコントロールできるタイプのほうが好みです。

スマートフォンのアプリは「Bose Connect」を使用します。
機能はシンプルです。SONYのように好みの音に調節できるような機能はありません。本体のコントローラーでほとんどのことはできるので、アプリを使用するのはファームウェアのアップデートや接続の確認の時くらいです。

バッテリーの持ちについてです。カタログ値は10時間ですが購入直後に試したところ、ノイキャンをオンにして音楽を流し、ちょうど10時間くらい使用することができました。
1年半以上使ってバッテリーがどのくらい劣化しているか試したところ、変わらず10時間使用することができました。ほぼ毎日3~4時間以上使用していますが、目立ったバッテリーの劣化は見られません。ネックバンドタイプは内蔵バッテリーの容量が大きく持続時間が長いのが長所です。

使いにくい点は電源ボタンが硬いことです。押すのに力が要ります。電源を入れる、ペアリングモードに入るくらいの動作なら、1~3秒ほど押すだけなので、そこまで問題ないのですが、ペアリングリストをリセットするには10秒長押しします。10秒押しっぱなしにするのは大変です。

コントローラー

装着感

シリコン製のQC30専用のイヤーピースで、イヤーピース自体もパッシブ・ノイズキャンセリング効果のある遮音性の高い素材で耳にぴったりと収まります。
カナル型イヤーピースの耳の奥に深く挿すタイプと違い、傘の厚みが薄く耳の穴に軽く被せるようなタイプで圧迫感が少なく、長時間付けても蒸れたり痛くなったりすることはありません。
とはいえ、BOSEの他のイヤホンのイヤーピースと比べて特別付け心地がよいという感じではありません。フィット感は同じレベルと思っていいでしょう。
イヤーピースの耐久性については、1年半以上使っても特に劣化した感じはないです。
一般的にシリコン製イヤーピースは耐久性が高く、その強みが出ています。
イヤーピース単体で買うと2ペア1,500円(税抜)です。

SONY WF-1000XM3(右)とイヤーピースの形状の違い

まとめ

ノイズキャンセリング機能が好きで、各メーカーの上位モデルは、ほぼ全て試していますが、ノイズキャンセリング性能をイヤホンタイプの中で選ぶならQC30が一番の出来。使いやすさも個人的にはベストなイヤホンです。

2016年の後半から他のイヤホンも試しつつ、QC30をメインで使用していましたが、2019年8月からソニーの最新ノイキャンイヤホンWF-1000XM3の併用を始めました。ノイキャン性能がQC30と同レベルといってもよく、久々に使い続けることを決めたイヤホンです。

両モデルの大きな違いは完全独立型かどうかという点ですが、その他にも操作がセンサーをタップするタイプか、ボタンを押すタイプか、イヤーピースの形状も異なるタイプなので装着感も違います。
完全独立型の解放感は魅力ですが、落下の心配があります。長時間つけていると緩んで何かの弾みで落としてしまうことがあります。WF-1000XM3は耳によくフィットするので、そう簡単に落とすことはありませんが、それでも月に1回、2回は覚悟したほうがいいと思います。
こんな時に便利なのがアクセサリーのネックストラップです。同じ完全独立型のAirPodsにはサードパーティ製のネックストラップが販売されているものの、WF-1000XM3用のネックストラップは見つかりませんでした。イヤホンの形状が丸形で装着しにくいためかもしれません。
ネックストラップをわずらわしいと感じる人には関係ないことですが、個人的にちょっと気になる点です。

操作的な違いはタップかボタンかですが、タップタイプのWF-1000XM3は音量の調節は接続先のデバイスから操作することになります。ノイキャンイヤホンではありませんが、BOSEの完全独立型のSOUNDSPORT FREEは、本体に音量ボタンがあります。
これはメーカーの傾向かもしれませんが、個人的には本体のボタンで全て操作できるほうが好みです。

現時点での評価は使いやすさでQC30のほうが上ですが、慣れると逆転する可能性はあります。2020年に発売予定のQC30の後継モデル「Bose Noise Cancelling Earbuds 700」が出るまで、WF-1000XM3もじっくり使い倒す予定です。
WF-1000XM3のレビューも一カ月くらい使ってから記事にする予定です。

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