パソコンの保証は特別に延長保証などを付けない場合、ほとんどのメーカーで基本1年です。この期間内の自然故障なら無料で修理をしてくれます。
メーカー修理の際に重要なのが保証書と購入証明となる書類の有無です。
レシートをなくしたり、中古をヤフオクやフリマで買って付いてなかったという経験のある人は多いのではないでしょうか。
保証期間内で保証書や購入証明するものがないというケースで無償でメーカー保証を受けつけてくれるのか検証してみました。
メーカー保証を受ける際に必要なもの
メーカー問わず、保証を確実に受けられるように以下の書類があれば、なくさないよう保存しておきましょう。
- 保証書(店名と購入日の記載があるもの)
- 購入証明書(レシート・納品書など店名、購入日、商品名がわかるもの)
保証書がそもそも付いていないAppleやDELLなどのメーカーもあります。また保証書が付いていてもネット通販で購入した場合、箱の中に入っているため未記入状態が普通です。
購入証明書が保証書代わりとなるので必ず保存しておきましょう。
Appleのメーカー保証
保証書 | 保証書はもともと付いていません。 |
購入証明書 | Apple Storeで購入した場合、店舗なら紙もしくはPDFなどでレシートが発行されますが、通販は基本的にメールのみで書面の発行はありません。 |
保証書・購入証明なしのメーカー保証の可否 | 可能 |
Apple製PCの保証情報は、本体のシリアルナンバーと紐づいてAppleに登録されています。下記のボタンからAPPLE製品の保証状況を確認することが可能です。
メーカー保証はシリアルナンバーをサポートに伝えるだけで、現在の所有者が受けることができます。購入証明書は必要ありません。
またApple Careの延長保証に入っている場合も現在の所有者が保証を受けることができます。
ヤフオクやフリマなど中古で購入した場合も、そのまま手続きなしで次の所有者が引き続き、保証を受けることが可能です。
APPLE製品の保証の開始は購入日からではなく、PCの初回起動時から始まります。これはiPhone、iPad、Macなどで共通です。
マイクロソフトのメーカー保証
保証書 | 保証書はもともと付いていません。 |
購入証明書 | MicroSoft Storeで購入した場合、購入履歴から明細を印刷可能です。量販店で購入した場合は購入証明書を保存しておくようにしましょう。 |
保証書・購入証明なしのメーカー保証の可否 | 可能 |
MicroSoft製PCの保証情報は、本体のシリアルナンバーと紐づいてマイクロソフトに登録されています。下記のボタンからデバイスサービスへログインし製品の保証状況を確認することが可能です。
メーカー保証はシリアルナンバーをサポートに伝えるだけで、現在の所有者が受けることができます。購入証明書は必要ありません。
ヤフオクやフリマなど中古で購入した場合も、そのまま手続きなしで次の所有者が引き続き、保証を受けることが可能です。
気を付ける点はMicroSoft Storeなど公式サイトで購入した場合は、MicroSoft Storeの購入日から保証が開始されますが、量販店で購入した場合は保証開始日が購入した日ではなく、マイクロソフトから量販店に出荷した日が登録されたまま、実際の購入日とズレが生じる恐れがあります。購入証明書があれば、サポートへ連絡し保証開始日を修正してもらうことが可能です。
Lenovoのメーカー保証
保証書 | 保証書はもともと付いていません。 |
購入証明書 | レノボ公式オンラインショップで購入した場合、納品書が同梱されています。また購入履歴からも一定期間明細を印刷可能です。量販店で購入した場合は購入証明書を保存しておくようにしましょう。 |
保証書・購入証明なしのメーカー保証の可否 | 可能 |
Lenovo製PCの保証情報は、本体のシリアルナンバーと紐づいてレノボに登録されています。
シリアルナンバーをサポートに伝えるだけで、購入証明書なしで現在の所有者が メーカー保証を受けることができます。
またレノボ公式オンラインショップの延長保証に入っている場合も シリアルナンバーのみで保証を受けることができます。
ヤフオクやフリマなど中古で購入した場合も、そのまま手続きなしで次の所有者が引き続き、保証を受けることが可能です。
気を付ける点はレノボ公式オンラインショップで購入した場合、購入日から保証が開始されますが、量販店で購入した場合は保証開始日が購入した日ではなく、レノボから量販店に出荷した日が登録されたまま、実際の購入日とズレが生じる恐れがあります。購入証明があれば、サポートへ連絡し保証開始日を修正してもらうことが可能です。
DELLのメーカー保証
保証書 | 保証書はもともと付いていません。 |
購入証明書 | DELL公式オンラインショップで購入した場合、納品書が同梱されています。また購入履歴からも明細を印刷可能です。量販店で購入した場合は保存しておくようにしましょう。 |
保証書・購入証明なしのメーカー保証の可否 | 可能だが、保証を受けられるのはDELLに所有者として登録されているユーザーのみ |
DELL製PCの保証情報は、本体のサービスタグと紐づいてDELLに登録されています。
サービスタグとDELLに登録されている所有者名ををサポートに伝えれば、購入証明書なしでメーカー保証を受けることができます。
またDELL公式オンラインショップの延長保証に入っている場合も引き継いで保証を受けることができます。
注意点はAppleやMicroSoft、Lenovoと違い、DELLに登録されている所有者名が必要な点です。
ヤフオクやフリマなど中古で購入した場合、DELLに登録されている所有者情報を自分の名前に変更してもらう譲渡手続きが必要です。そのままでは保証を受けることはできません。
所有者情報はDELL公式ショップで購入した場合は、自動的に注文者の情報が登録されています。量販店で購入した場合、所有者情報は空白となっているので保証を受ける場合は、所有者情報を現在の所有者名で登録すれば大丈夫です。
DELLのサポートは所有者情報が不明だと無償保証だけでなく、有料修理も受け付けてもらえないので要注意。
HP(ヒューレットパッカード)のメーカー保証
保証書 | 保証書が同梱されています。 |
購入証明書 | HP公式オンラインショップで購入した場合、納品書が同梱されています。量販店で購入した場合は保存しておくようにしましょう。 |
保証書・購入証明なしの場合のメーカー保証の可否 | 不可 |
HP製PCの保証は、製品に同梱された保証書( 購入日及び販売店印のあるもの )か購入証明書いづれかの提示が必要となります。
HPの保証を受けらるのは、最初に製品を購入した者のみと規定されています。
保証期間はご購入の日より開始し、製品を購入された日付、および販売店印など所定事項の記入のある保証書をご提示いただいた場合に限り保証を適用します。この保証は最初の購入者であるお客様ご本人にのみに適用され、お客様が製品を転売された第三者には適用されません。
http://h10032.www1.hp.com/ctg/Manual/c01679249
ヤフオクやフリマなど中古で購入した場合、基本的に保証を受けることはできません。保証期間内でも有償修理となります。
ただし量販店で購入されたPCは、レシートに購入者の名前が記載されているわけではないので、レシートや納品書の提示で保証を受けることは可能かもしれません。
まとめ
メーカーによって対応はいろいろですが、シリアルナンバーだけで保証対応してくれるメーカーが意外と多いのはありがたいですね。
しかし、ヤフオクやフリマで保証期間が残っていると説明されているPCでもDELLやHP製品の保証には条件があるのでよく確認しないと、保証が利用できない可能性があります。
出品する時も購入する時もトラブルにならないように注意してください。
メーカーの有償修理は簡単な修理でも、ほとんどのケースで技術費用などで 1万円以上かかります。 もし有償修理しか方法がない場合、 パソコン修理専門店で見てもらうのがお勧めです。
メーカーの見積もりの半額以下で済むことも多く、修理にかかる期間も短く済みます。
ただし、メーカーに比べて信頼性はやや劣るので、そこは料金とトレードオフになるのを覚悟してください。