耳栓イヤホン比較レビュー QC30 対 SLEEPBUDS

イヤホンを仕事中や勉強中に耳栓代わりに使っている人はいないでしょうか。
イヤホンと言えば普通は音楽を聴くものです。しかし、ノイズキャンセリングやノイズマスキング機能のついたイヤホンは耳栓としても有効です。

ノイズキャンセリング性能で評価の高いBOSE QUIETCONTROL30(QC30)とノイズマスキング・イヤホンSLEEPBUDSという異なるコンセプトで周囲の音を消す2つを比較し、どちらが耳栓イヤホンとして優秀かレビューします。

製品紹介

まずはQC30とSLEEPBUDSについて特徴を抑えておきましょう。

この2つを比較します。

QC30

ノイズキャンセリング機能でトップクラスの性能を誇るのがBOSE。BOSEの最新のノイキャンイヤホンがQC30です。BOSEの現行モデルのイヤホンでは唯一のノイキャン付き。ノイキャンレベルを12段階にコントロールできるのが特徴です。

出典:bose.com

SLEEPBUDS

ノイズキャンセリングで完全に音は消せない。それならヒーリングサウンドで打ち消してしまえという新しいコンセプトで2018年に登場したのがSLEEPBUDSです。BUDSは日本語で耳栓の意味です。
ノイズキャンセリング機能は付いていません。
専用アプリのサウンドのみ再生可能で自分の好きな音楽は聴けません。周囲の音をマスキングるすことのみを考えられたイヤホンです。


出典:bose.com

試す環境

10畳の室内で実験します。もともと静かな上に壁からの音の反響もあるため、ノイズキャンセリング効果を発揮しずらい条件が揃っています。野外や広い場所での ノイズキャンセリング効果とは全く異なるのでご注意ください。

試す内容

試す音

室内での仕事や勉強中に使用するシーンを想定。再現のしやすい以下の4つの音を選びました。

強に設定した換気扇
壁をコツンと叩く音
人の声
iPhoneの着信音

換気扇

台所にある少し大型の換気扇。
風量を最大の強にし、1mほど離れた位置で音を聞きます。

壁を叩く音

石膏ボードにクロスが貼られた住宅で一般的な壁。
軽くコツンと叩きます。

iPhoneの着信音

iPhoneのデフォルトの着信音(オープニング)で音量は中間に設定します。
1mほど離れた位置で音を聞きます。

人の声

auのCMです。音量を最大してノートPC(DELL Latitude9390)のスピーカーで聞きます。

イヤホン設定

イヤホン側の設定は効果の最も高い設定を選びました。SLEEPBUDSの環境音の音量は最大にしますが音楽と違い、耳障りではありません。今回はマスキング効果の高そうなShowerの音を使用します。睡眠に使うなら音量を落とすか、音を変更がしたほうがいいと思いますが、周囲の音を消すことを重視します。

QC30のノイズキャンセリングレベル12段階のうち最大にします。

ヒーリング音の中から最も効果の高そうなShowerを選択。音量は最大にします。

実験結果

評価はイヤホンを付けない状態の音を100とし、無音状態を0と評価します。つまり音が半分くらいになれば50です。
体感的な評価で聞こえ方には個人差があるので、参考としてご覧ください。

換気扇

台所の換気扇を強にし、1mほど離れた位置で聞きました。

QC30 25
SLEEPBUDS 3

感 想

風切り音などのサーッという音はノイズキャンセリングで消しやすいイメージがあったのでQC30で消せるだろうと思ったのですが、意外にも音が残ります。
SLEEPBUDSは、ほぼ完璧に音がマスキングされ、聞こえませんでした。

台所の換気扇は扇が大きく音も大きいのが影響したのかもしれません。
試しにQC30で扇風機の音を聞いてみましたが、扇風機の弱~中ならほぼ完璧に消せるものの、強だと換気扇ほどではありませんが音が少し聞こえます。

壁を叩く音

壁を軽くコツンと叩いて聞きました。

QC30 75
SLEEPBUDS 10

感 想

QC30は2割くらいは軽減されるもののハッキリとわかります。ノイズキャンセリングで雑音が消え静寂の中でむしろ音が目立ってしまう気すらします。音質は低音域が消え、乾いた音に変化します。SLEEPBUDSはなんとなく音がしたのかわかるレベルにまで軽減されます。後ろで他人が叩けば、気づかないかもしれません。

iPhoneの着信音

iPhoneの着信音を1mほど離れた位置で聞きました。

QC30 90
SLEEPBUDS 20

感 想

QC30はほとんどアクティブ・ノイズキャンセリングが効いておらず、イヤーピースの物理的なパッシブ・ノイズキャンセリング効果で少し音が軽減される程度です。
SLEEPBUDSはかなり軽減されますが、着信音と認識できるレベルで聞こえます。
高音域の音に弱いQC30のアクティブ・ノイズキャンセリングの弱点が出た結果となりました。

人の声

auのCMをノートPC(DELL Latitude9390)のスピーカーの音量を最大にして聞きました。

QC30 90
SLEEPBUDS 15

感 想

QC30はiPhoneの着信音の時と同じで、ほとんどアクティブ・ノイズキャンセリングが効いておらず、イヤーピースの物理的なパッシブ・ノイズキャンセリング効果で少し音が軽減される程度です。
SLEEPBUDSは全く聞こえないわけではありませんが、ほとんど気になりません。何を言ってるかわからないレベルにまで抑えることができています。
iPhoneの着信音同様、QC30の弱点が出た結果となりました。

まとめ

実験結果を見てもわかる通り、2つを評価するとSLEEPBUDSの圧勝といっていい結果になりました。さすが名前にBUDS(耳栓)と付いているだけのことはあります。

QC30をフォローしておくと、今回QC30は無音状態で試しましたが、SLEEPBUDSのように環境音を流すと実はSLEEPBUDS以上の効果を発揮します。ノイズキャンセリング+ノイズマスキングの相乗効果です。
スマホアプリならホワイトノイズや環境音を再生するアプリが多くあるので、ぜひ試してみてください。

そうなるとSLEEPBUSの価値がないように思う方もいるかもしれませんが、SLEEPBUDSはその名の通り、睡眠用耳栓です。SLEEPBUDSの本体とイヤーピースはサイズが極めて小さいうえに軽く存在を感じさせません。これほど耳に付けていることが気にならないワイヤレスイヤホンは他にありません。
一方、QC30はネックストラップタイプなので横になっての使用には不向きです。他の左右分離の完全ワイヤレスイヤホンもイヤホン本体のサイズが大きく、寝ながら使用すれば寝返りで耳から落ちるでしょう。
安眠のためのイヤホンがコンセプトで機能を絞り、サイズを極限まで小型化した結果ですから、SLEEPBUDSはこれでいいんだと思います。隣家の騒音や交通騒音ならキレイにマスキングされますし、睡眠用イヤホンとしてはベストです。

実験結果はSLEEPBUDSの圧勝ですが、起きている状態での使用であれば、QC30をノイズマスキングイヤホンとして使うことでSLEEPBUDSに勝てるという結論にしておきます。

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