リチウムイオン電池バッテリーの劣化を防ぎ寿命を延ばす方法

リチウムイオン電池とはスマートフォンやイヤホン、ノートPCやタブレット、さらにはApple Pencilなどありとあらゆるモバイルデバイスのバッテリーとして現在主流になっている充電式の電池のことです。
スマートフォンを使っていると2年くらいで一回の充電で使用できる時間が減っていくのが感じられ、バッテリー交換するか新しい機種を買うか悩むのではないでしょうか。
リチウムイオン電池には寿命があり、長く使えば劣化していきます。
しかし、使い方や保管方法を工夫することで劣化を防ぎ、寿命を延ばしたり、トラブルを防ぐことも可能です。
バッテリーが劣化する原因と寿命を延ばす対策についてご紹介します。

リチウムイオン電池の劣化とは

リチウムイオン電池は、長く使っていると充電可能な電力量が減り、どんどん使用できる時間が短くなります。バッテリーのサイクル劣化と呼ばれる現象です。

スマートフォンを例に説明すると、スマートフォンのバッテリー残量表示が100%の状態を満充電といいます。充放電を繰り返すうちに徐々に満充電状態のバッテリーの容量は減っていくのです。
iOS 11.3以降のiPhoneをお使いの人なら、設定の中にあるバッテリーの状態の項目から最大容量を%表示で確認することができます。この減少幅で満充電状態のバッテリー容量の目安を知ることができます。

使用環境やバッテリー自体の性能にもよりますが、リチウムイオンバッテリーは約300~600回程度充放電を繰り返すと寿命に近づくと言われています。
iPhoneの場合、目安としてフル充電を500回繰り返すと、最大容量が80%になるように設計されています。70%台になると使用中に急にシャットダウンしたり不具合が起こる可能性があがってきます。iPhoneを毎日充放電するような使い方をした場合、2年くらいでバッテリーの交換を検討する時期となるでしょう。

リチウムイオン電池が劣化する原因

リチウムイオンバッテリーが劣化する原因は大きく分けて2つあります。サイクル劣化と保存劣化です。

サイクル劣化とは

充電と放電を繰り返すうちに、電池内部の材料が化学変化を起こし、電気を流す役割のイオン数が減少します。このイオンの減少により電気を貯める力も弱くなります。
充放電を繰り返すことによって起こる劣化をサイクル劣化といいます。

保存劣化

バッテリーは温度の高い場所で保存したり、100%の満充電や残量0%のバッテリー切れ(バッテリー切れに近い状態も含む)の状態で長期間放置すると劣化を早めます。
保存状態によって起こる劣化のことを保存劣化といいます。

電子機器は実は「残量0%」表示でデバイスを停止させますが、実際には少し電池残量を残しています。最低限必要な電圧を下回る深放電状態になると劣化が激しくなるからです。長期間バッテリー0状態で放置すると残っていた電気も放電し深放電状態になり、回復不可能なダメージを負うこともあるので注意してください。

リチウムイオンバッテリーの寿命を延ばす対策

前項で説明したサイクル劣化の対策は「バッテリーをなるべく使わない」という方法しかありません。
保存劣化をいかに防ぐかがバッテリーの寿命を延ばす主な対策となります。

満充電の状態を続けない

充電器をつないだ状態で放置したり、ACアダプタをつないだまま使用すると満充電状態が継続する状態になり、劣化の原因となります。
スマートフォンやイヤホンは充電が終わったら、なるべく早く充電器を外しておきましょう。
ノートPCもACアダプタをつなぎっ放しにするのは避けたいところですが、デスクトップのように使用している場合、小まめにアダプタを外すのは面倒です。
もしバッテリーが内蔵ではなく脱着が可能でバッテリーなしで起動できるタイプならバッテリーを外して使用するのもひとつの手段です。
内蔵タイプでもノートPCの場合、メーカーが充電状態を常に80%前後に抑え、満充電状態にならないよう管理してくれるユーリティソフトを無料で提供している場合があります。DELLや富士通、NECなどメジャーなメーカー製PCならプリインストールされていたり、メーカーのWEBサイトからダウンロードしてインストールすることが可能です。

また長期間デバイスを使用しない時やバッテリーを外して保管する場合は充電状態を100%で保管するのではなく、50~70%程度充電した状態で保管してください。

バッテリー切れの状態で放置しない

バッテリーが切れた残量0%の状態で放置するとバッテリーの劣化や損傷の原因となります。
しばらく使わない場合は残量50%以上の状態で保管し、自然放電によって失われる電気を補うため定期的に追充電をしておきましょう。
追充電の頻度ですがリチウムイオン電池はもともと放電しにくい特徴があるため、スマートフォンやノートPCなら3カ月に一回程度で大丈夫です。
しかしデバイスの中にはApple Pencilのように電源のオンオフがなく、放っておくと1週間程度で残量0になるものもあります。

バッテリーが切れた状態で長期間放置すると、深放電状態になり、久しぶりに使おうと思ったときに充電できないといったトラブルにつながる恐れがあるので注意が必要です。

高温になる場所での保管や使用を避ける

リチウムイオン電池の最高許容周囲温度は45℃と規定されています。
つまりそれ以上の高温状態で保管すると何もしなくても電池の劣化が進みます。
室内で通常45℃以上になる環境はあまりないと思いますが、夏場の車内や直射日光のあたる場所、冬場でも暖房器具の前に放置することは避けるべきでしょう。

またスマートフォンやPCに負担をかける作業を行うと熱をもつことがあります。表面が熱々になるような使い方はバッテリーの劣化を早めてしまうので排熱や冷却に気を付けてください。

温度上昇は電池の劣化だけでなく、本体内部の電子回路や配線の劣化をも引き起こす原因になります。デバイス自体を故障させてしまう原因にもなるので充分に注意が必要です。

まとめ

モバイルデバイスを使っていて「充電できなくなった」、「突然シャットダウンしてしまう」ような経験をしたことのある人も多いのではないでしょうか。
モバイルデバイスの故障で多いのがバッテリーに関するトラブルです。

バッテリーは消耗品なので劣化は避けられませんが、その特性を理解して使い方に気を付けるとトラブルの可能性を抑えることが可能です。

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